ハチ畑

 毎年、なんだかんだとトラブルが起きますが、今年はスズメバチです。

 今年は至る所にスズメバチの巣ができていました。

 うちの軒下にもいつの間にかできていましたし、主人が夏にカルヴィラの蜂の巣退治をしたことも、先日お伝えしました。

  

 ほおずきの畑にも例年、スズメバチはやってきます。夫は1年目の時、殻の中に入ってほおずきを食べていたハチに気付かず触ってしまい、指先を刺されました。それでも時々数匹を見かける程度で、それほど気になる存在ではありませんでした。

 

 ところが、敬老の日の次の日。収穫に出かけた夫から電話が・・・。

 「畑がすごいことになってる。」

 「猪にでも入られた?」

 「いや、スズメバチがものすごいいる」

 「・・・」

 すぐに畑にいってみると、尋常ではないハチの数。

 

 畑中から、カサカサという音が聞こえます。これはスズメバチがほおずきのカラの中に入って、そのハネがカラに当たってこういう音が出ます。

 1つのほおずきの株に最低でも、4、5匹はいます。カラの中でほおずきを食べるもの、葉に止まって、身づくろいするもの、畑を飛び回るもの。おびただしい数のスズメバチ。

 ほとんどはキイロスズメバチですが、時折オオスズメバチも現れ、その大きさとドローンのような羽音に恐怖度は一気にはね上がります。

 残念ながら、私はこの日から畑に入れなくなりました。夫は手で払ったりしなければ、何もしないから大丈夫と、いつも通り、収穫していましたが、体質によっては刺されたら死ぬかもしれない、と思うと、私には恐ろしくて無理でした。

 

 幸い、スズメバチが食べるのは、裂けたりして傷んだ実だったので、きれいな実をたべることはほとんどありません。

 ただ、いくらスズメバチは平気という夫でも、刺されるのは嫌ですから、いつもより慎重に収穫することになります。しかも、私が畑に入れませんし、他の人にお手伝いをお願いすることもできず、1人でずっと収穫しなければなりませんから、どうしても効率が悪くなり、収穫量も思うように増やすことができませんでした。また、ハチだけでなく、異常なほど雨の日が多かったことも痛手となりました。

 今年は去年よりも甘くて美味しいという評価をたくさん頂いたので、もっと出荷したかっただけに残念でした。

 

 今年は雪が少なかったので、沢山の女王バチが越冬できたことが、大量発生の原因でしょうか。昨年のような豪雪には閉口しますが、降らなさ過ぎも問題ですね。この冬はほどほどに降ってほしいものです。

 ところでスズメバチも10月半ば過ぎになると、寒さのためか、一気に減りました。

 また、この頃、オスバチが登場しますが、これは針を持たないため、オスかメスの区別がつけば、オスバチは触ることができます。夫は収穫しながら、スズメバチを観察できたおかげで、オスとメスの区別がつくようになり、こうして捕まえていました。